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菊池委員長に聞く③

 

政府の側ではなく

地元住民の立場に立つのが

自治体労働者

-三里塚闘争や動労千葉を支援する過程を話してください。

菊池

 

 三里塚空港問題は、地元農民が国の暴力で長年耕した土地を奪われる大攻撃で、全国の人たちが農民に共感を寄せました。

 

 地元の労働者として、習志野でも一緒に闘おうと、一番多いときは職場の仲間25人位で三里塚集会に行きました。

 

 1985年10・20三里塚闘争で職場の仲間2人が不当逮捕されました。市議会で自民党系と共産党系の議員が「国に逆らう公務員はクビにしろ」と当局にせまり、日本共産党習志野市議団の名前で「不埒な公務員はクビにすべきだ」と新聞折込ビラが各戸配布されたのです。

 

 しかし屈することなく「国の言いなりになるのではなく、住民(農民)の立場に立つのは自治体労働者として当然。立派なことだ」と職場の団結で跳ね返し、2人とも職場に復帰しました。

 

 しかし、組合員2人は不当逮捕なのに6カ月停職処分を受けたのですが、執行部は処分撤回を求めるどころか、組合大会当日に突然「6カ月停職処分は正当である」という決議を提案し強行採決したのです。

 

 組合員が処分を受けた時、当局と一緒にに組合員に襲いかかるのは組合としてあるまじきことです。そして誰も執行部を信用しなくなっていきました。

 

 動労千葉のジェット燃料貨車輸送阻止闘争がありました。組合が自分たちの生活や権利を守るために闘うのは当たり前ですが、農民に対する国の攻撃に加担できない、空港開港のためのジェット燃料貨車輸送はやってはいけないと、農民のためにクビまでかけて闘う組合があるのには本当にビックリし、すごいなと思いました。

 

 「労働者は私利私欲ではなく正義のために闘う」と見せてくれた。国の圧政に抵抗する労働者の闘いに、地元の労働者として連帯していこうと有志で集会やデモに参加するようになりました。

 

 当時は、ペンキで「ジェット燃料輸送阻止」と書かれたスローガン列車が千葉や都心を走る時代でした。今の安倍の攻撃を見ても、当たり前の声が表現できる時代をつくらなくてはいけないと思います。

 

-当時の指紋押捺拒否闘争について話してください。

 

菊池

 

 1985年、外国人登録で指紋押捺を強制するのは、在日の方たちを犯罪者扱いする人権侵害だと全国で反対運動がおこりました。習志野市は指紋押捺しない人には外国人登録済証を発行しないと最後まで突っ張っていたため、全国の在日の注目の的になりました。

 

 機動隊の車が何台も来たり、市役所ロビーを私服刑事が埋め尽くしたりと大変な事態になり、新聞にも出ました。当局は職員に、在日の方が「指紋押捺を強制しないでほしい」と申入れに来た時、市役所に入らせないため当局側のピケを張らせたり、窓口での対決をやらせようとしたのです。

 

 しかし職場の仲間は、市内在住の指紋押捺拒否の方たちと食事会などで交流しお互いを知りあうようになっていきました。

 

 市民課窓口の職員が「これは本来の仕事じゃない」と窓口業務を拒否し、窓口には管理職が出ていくという事態になりました。

 

 在日の人たちと行動をを共にしたいということで私ともう一人が賃金カット処分を受けました。

 

 しかし、当局も、指紋押捺を拒否した人にも外国人登録済証を発行するようになしました。闘いがあったからです。

 

-続く-

全世界の労働者は団結しよう!

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