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菊池委員長に聞く②

人事評価制度を事実上粉砕

-今までの習志野市での30年を超える闘いについて話してください。

菊池

 

 就職した頃は、スト権ストとか労働者の力が強かった。総評も力を持ち、自治体でも春闘でストを構える力があった。スト破りに対してピケ隊を編成して阻止する力もありました。組合執行部には共産党系や社会党系もいましたがストをやるのは当たり前で、春闘になればみんな鉢巻や腕章をつけて職場を闊歩していました。

 

 1987年、中曽根が「国鉄分割・民営化で国鉄労働運動をつぶし、総評を解体して改憲する」という攻撃をかけて労働運動が力を失っていきました。

 

 特に自治労連はスト迷惑論で闘いを抑え込もうとしました。みんなが職場放棄して処分覚悟でストを闘っている時、当時の共産党系の執行委員が、「今日は仕事が忙しいから」とスト破りをして職場に入っていき、みんなあ然としました。結局ストに参加した組合員たちは処分され、ストを指令した側の執行委員は処分されなかったのです。こうした中で執行部に対する信頼が完全になくなっていき、その後はストも決起集会やデモもやらなくなり、職場委員会にも一般の組合員は来ず、執行委員が数名集まるだけになったのです。

 

 私たちは共産党系に対抗して何度も執行委員に立候補しましたが、16人の定数に対して共産党系は16人立候補。私たちの名前を投票用紙の17番目以降にするという操作を行い「17番目以降には○をしないように」というビラをまくという信じがたい選挙違反を公然とやりました。こうしたやり方に愛想をつかしさらに組合離れが進んでいきました。

 

 そして、全国的に人事評価制度が問題になるようになる10年も前に、習志野市は先取り的に人事評価制度を打ち出してきました。執行部が反対運動を取り組まないので、私たち有志で「人事評価は諸悪の根源」と人事評価反対のビラを何回も出しました。

 

 ビラが絶大な効果を発揮し、「おべっかを使う奴を昇進させ、仲間をバラバラにするのはやりたくない」とみんなが言うようになりました。

 

 当局が人事評価のための研修をやると乗り込んで行って「こんなのやめるべき」というと、「実は私も反対です」と手を挙げる係長が出たり、職場の反乱が広がっていきました。誰もが「人事評価=悪」と確信するようになり、人事評価につながる自己申告をみんなが出さないという事態が広がって、当局も「強制はしない」となり、事実上粉砕したのです。

 

 こうした中で、民間委託攻撃も激しくなりました。給食、清掃、公民館などに指定管理者制度を導入し、市の業務を外注化し、労働条件を切り下げる攻撃に対して、執行部が全く取り組まない中、有志で民営化絶対反対を訴えてきました。やはり力ある組合が職場にないといけないと思うようになりました。

 

-続く-

全世界の労働者は団結しよう!

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